Raspberry Pi PICOで LCD(7.5inch STN 640*480dots)を表示することができましたので紹介します。

Raspberry Pi PICOのPIO(プログラマブルIO)でLCDのタイミング信号を生成しています。
このため2つのCPUコア(Cortec-M0+)は、フレームメモリに描画することによってLCDに表示することが可能です。

LCDは、STN液晶なので、応答速度が遅いことや斜めから見た時の色が変わるなどの欠点があります。
応答速度は、動画を添付していますので、CPUの描画スピード(micropythonで描画)とともに確認してください。
LCDの表示解像度は 横:640ドット、縦:480ドットです。 
この液晶は、8色表示/ドット(赤、緑、青、黄、マゼンタ、シアン、黒、白)です。
描画データは 3bit/dotとなります。(2^3=8色)

フレームメモリは 640(dots)*3(bit/dot)*480lines=115200bytes(112.5kバイト)です。
Raspberry Pi PICO のSRAMは264kバイトですので、内蔵メモリだけで表示が可能です。

開発環境は Thonny で micropython で開発を行っています。

ブロック図とパーツの説明

Raspberry Pi PICO

Raspberry Pi PICOの情報を載せていますが、Raspberry Pi PICO2,Raspberry Pi PICO2Wでも動作可能です。
ただし Raspberry Pi PICO Wでは エラーが出てしまいました。
これは、Raspberry Pi PICO のSRAMは264kバイトであり、Raspberry Pi PICO WでWiFiとBluetoothの機能を動作させると 容量不足になるのではないかと思われます。
Raspberry Pi PICO2Wで確かめたところ、動作しました。
これはSRAMの容量が520Kバイトと大きくなるので動作したと思われます。

KCG075VG2BP-G00 <7.5型VGA透過カラーSTN>

aitendoで以前 安価で販売されていましたので 多めに購入しました。
インターフェースはフラットケーブル(20pin、0.5mm)用コネクタで接続します。
データーは8bitで転送され、1ラインの転送データーは 640(dots)*3(bit/dot)=1920bits(240bytes)となります。
縦方向が480ラインありますので、1画面の表示メモリは、240bytes*480lines=115200bytes(112.5kバイト)
バックライトは冷陰極管 2本で構成されており、インバーターを使用し 点灯します。
LCDの仕様書はここをクリックしてください。

フレキシブルケーブル<20pin、0.5mmピッチ>

インバーター<TDK CXA-0199>

液晶パネルの冷陰極管は2本でしたが、このインバーターで1本の点津で十分明るかったので、このインバーターを使用しました。

LCDインターフェースボード

LCDインターフェースボードは、raspberry Pi PICO のGP2からGP13に接続できるように、設計しました。
raspberry Pi PICO のGPIOの出力が3.3VなのでLCDの動作電圧も3.3Vとし、本インターフェースボード内に5Vから3.3Vのレギュレーターを内蔵しました。
また、LCDのコントラストを制御する信号Vcontの直流1.95V(typ)を作るために、PWMのデューティを変えることで生成しています。そのためのローパスフィルタも入っています。

ACアダプタ(+5V,+12V)

ブレッドボード(参考)

組立

1)raspberry Pi PICO のGP2(3ピン)からGP13(18ピン)にLCDインターフェースボードを接続してください。間違えるとパーツを壊してしまう可能性があります。

2)raspberry Pi PICO のGND(28ピン)からRUN(30ピン)にトグルスイッチを接続してください。
プログラムを作成し、Raspberry Pi PicoのFlashに書き込んだ後、このスイッチを押すことにより、最初からプログラムが開始されます。

3)raspberry Pi PICO のVSYS(39ピン)とLCDインターフェースボードのJ3の1番ピン(5V)を接続してください。

4)LCDインターフェースボードのJ3の5番ピン(GND)、6番ピン(12V)とインバーターのCN1を接続してください。
はんだ付けが必要です。

5)インバーターOUT1(高電圧)とLCDの冷陰極管のピンクの線を接続してください。
高電圧ですので絶縁処理はしっかり行ってください。インバーターOUT2(GND)とLCDの冷陰極管の白の線を接続してください。

6)LCDインターフェースボードJ1にフレキシブルケーブルを接続します。
LCDインターフェースボードJ1コネクタは、黒い押さえ部材を上に持ち上げ、ケーブルをセットした後 黒い部材を押し下げます。

7)LCDパネルのCN101コネクタにフレキシブルケーブル接続します。
CN101コネクタはスライド式になっており、茶色の部材を引き出し、フレキシブルケーブルを茶色の部材下に押し込んだ後、茶色の部材をスライドさせます。

ソフトウエアの設定

raspberry pi pico を使用する場合は 下記のダウンロードをクリックしてファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードファイルは,(1)main.py,(2)demo1.py,(3)VGAdriver1.py,(4)RPI_PICO-20250415-v1.25.0.uf2,(5)flash-nuke.uf2です。
例として デスクトップにraspberry_Pi_Pico1_LCDフォルダを作成しこの中に格納します。

Thonnyを立ち上げ、デスクトップのraspberry_Pi_Pico1_LCDフォルダ内の(1)main.py,(2)demo1.py,(3)VGAdriver1.py,の3つのファイルをraspberry_Pi_Picoにコピーします。
ファイル/名前を付けて保存をクリックすrと 下記の画面が出ますので「どこに保存しますか?」に[Raspberry Pi Pico]を選択し実行します。
下記の画面で左上がPC内のフォルダ(例:Desktop\raspberry_Pi_Pico_LCD)を示し、左下がRaspberry Pi Pico内のFlashメモリ内のファイルを表示します。
3つのファイルをRaspberry Pi Pico内のFlashメモリにコピーすると下記の左下の画面のように3つのファイルが表示されます。

ダウンロードファイルのうち、(4)RPI_PICO-20250415-v1.25.0.uf2は micropythonファームウエアです。
このファイルは、更新されていきますので、最新のものを使用するようにしてください。
上記のソフトウエアの設定は、micrppythonファームウエアがすでにインストール済みであることを前提に記載しています。
詳しくはWEBなどを参照してください。

ダウンロードファイルのうち、(5)flash-nuke.uf2は PCと接続した際に、PCとの通信ができない場合、raspberry pi picoをリセットするファイルです。
詳しくはWEBなどを参照してください。

ソフトウエア(VGAdriver)の使い方

VGAdriverには下記の関数があり、基本的な描画ができます。
これらのドライバを使用して、希望とする描画を行ってください。
参考にデモを用意しました。下記がデモの内容です。

LCD画面全部を指定色で描画

1)fill_screen(col:int)

ドットを描画

2)draw_pix(x:int,y:int,col:int)

線を描画

3)水平線  draw_Hline(x1:int,x2:int,y:int,col:int)

4)水平破線 draw_dashed_Hline(x1:int,x2:int,y:int,col:int)

5)垂直線  draw_Vline(x:int,y1:int,y2:int,col:int)

6)垂直破線 draw_dashed_Vline(x:int,y1:int,y2:int,col:int)

7)斜線  draw_line(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

8)破斜線  draw_dashed_line(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

矩形、円を描画

9)矩形(線) draw_rect(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

10)矩形(塗り潰し)fill_rect(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

11)円(線) draw_circle(x:int, y:int, r:int , col:int)

12)円(塗り潰し) fill_disk(x:int, y:int, r:int , col:int)

フォントを描画

13)draw_font12(x:int,y:int,col:int, moji)

14)draw_font18(x:int,y:int,col:int, moji)

15)draw_font24(x:int,y:int,col:int, moji)

カラーバーを描画

16)color_h_bar()

17)color_v_bar()

その他

18)pin_ball()   ピンボール(動画)

19)Vcont(contrast:int)    LCDのコントラスト設定(0< contrast <100,typ:50)

20)paral_Hsync()    LCDのHSYNC信号生成

21)paral_Vsync()    LCDのVSYNC信号生成

22)paral_RGB()     LCDのRGBデータとCLK信号生成

23)configure_DMAs(nword:int, H_buffer_line_add:ptr32)  LCDの各種信号生成のDMA設定

24)startsync()     LCDの描画スタート

25)stopsync()     LCDの描画ストップ

パラメータ

col :色の指定( BLACK,BLUE,GREEN,CYAN,RED,MAGENTA,YELLOW,WHITE )

x,x1,x2 :x座標( 0 =< x,x1,x2 < 640 )

y,y1,y2 :y座標( 0 =< y,y1,y2 < 480 )

r :半径( 0 < r < 640 )

contrast :LCDのコントラスト( 0 < contrast < 100 ,typ:50 )

VGAdriver表示(デモ:デジタルカメラで撮影したものを掲載しています)

下記の画像のようにACアダプタをインターフェースボードのJ4に接続してください。
5Vと12Vが供給されてデモの表示が行われます。

線を描画

水平線  draw_Hline(x1:int,x2:int,y:int,col:int)

水平破線 draw_dashed_Hline(x1:int,x2:int,y:int,col:int)

垂直線  draw_Vline(x:int,y1:int,y2:int,col:int)

垂直破線 draw_dashed_Vline(x:int,y1:int,y2:int,col:int)

斜線  draw_line(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

破斜線  draw_dashed_line(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

矩形、円を描画

矩形(線) draw_rect(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

矩形(塗り潰し)fill_rect(x1:int,y1:int,x2:int,y2:int,col:int)

円(線) draw_circle(x:int, y:int, r:int , color:int)

円(塗り潰し) fill_disk(x:int, y:int, r:int , color:int)

フォントを描画

draw_font12(x:int,y:int,col:int, moji)

draw_font18(x:int,y:int,col:int, moji)

draw_font24(x:int,y:int,col:int, moji)

カラーバー

color_h_bar()

カラーバー

color_v_bar()

ピンボール

pin_ball()

動画

上記デモを動画で撮影しました。
フリッカーが出ましたので、フォーカスをずらして撮影していますのでピントが甘いです。
micropython(インタープリター)で動作させたときの Rapsberry Pi Picoの動作スピードを見てください。